最近のトラックバック

« バックライト交換てどこでも同じではありません。 (DELL Inspiron1520) | トップページ | キーボードの修理について »

画面が暗い症状の原因とは

こんにちは。暖かい日と寒い日の差が激しい毎日ですが、体調など崩されない様にご自愛下さい。

今回は、冷陰極管(CCFL)のバックライト使用パソコンの「画面が暗い」症状についてこれまでに修理した事例から原因を探って見ます。

画面が暗い症状の原因の第一位は何と言っても「バックライト」です。蛍光灯の小さいのが入っていますが、段々劣化して行きその内電灯と同じ様に切れます。JIS規格では輝度が新品時の70%まで下がったら寿命(交換時期)だそうです。当店へバックライト交換を依頼されるお客様の中には「ちょっと暗くなった」という理由で交換を希望される方がいらっしゃいますが、修理を受ける側では輝度の低下はそれほど強く感じません。(もっとも殆どのケースでは真っ暗になってから修理しますので・・・。)
極端にバックライトが劣化すると赤い色になります。(夕焼けの色です。もうじき真っ暗になる手前の空の色と同じです。)但し、全てのバックライトが切れる寸前に赤くなる訳では無い様です。また徐々に暗くなる訳でも無く、気がついたら真っ暗になっていた場合もあります。これはインバーターの“頑張り”具合で症状が変わるのだと思われます。劣化したバックライトは放電が出来にくくなってくるのですが、インバーターは何とか光らせるために電圧を上げる様に働くらしく、このためかなり劣化した状態でも外からは正常に点灯している様に見えてしまいます。

そのままの状態が続き電圧が高くなりすぎると通常は(冷陰極)管内で起こしている放電が、バックライトの端子周辺で異常放電を起こし、収納部のプラスティックが溶けたり、バックライトのガラスが焼き切れたりする事もあります。(つまり、液晶パネル内でバチバチやっているんです。)また、発熱の影響でシリコンゴムのキャップやバックライト・ケーブルが酸化してる事もあるので、バックライト交換時にバックライトだけではなく、ケーブルやキャップ、場合によっては反射板ごと交換が必要になる場合もあります。バックライト不良の診断は、インバーターにテスト用バックライトを接続し正常に点灯すればバックライト不良と判断できます。

続いての原因第二位はインバーターです。バックライトの劣化の影響で、インバーターが頑張って高電圧を供給したために(自分の限界を超えてしまい)壊れてしまうケースともちろん単体での故障もあります。バックライト不良の影響で壊れる場合は、バックライトと同時に壊れる場合と時間差で後から壊れる場合があります。バックライトを交換して一旦復旧してもインバーターがダメージを受けていた場合はしばらくしてインバーターも壊れます。逆にインバーター不良でインバーターを交換して修復してもバックライトが劣化している場合は、また交換したインバーターが壊れてしまう可能性があります。インバーター不良の場合はバックライトも同時に交換する方が安心です。インバーター不良の診断は、バックライト不良診断と同じくテスト用バックライトを接続して点灯しなければ、インバーターからマザーボードまでのどこかが不良と判断し、インバーターが単体でテスト可能な場合は、外部電源を使用して良否判定を行います。或いはテスト用のインバーターと交換して診断します。

原因の第三位はインバーター・ケーブルです。インバーター・ケーブルの場合は「液晶の角度によってバックライトが点いたり消えたりする。」という特徴的な症状があります。インバーター・ケーブルはマザーボードからインバーターへ駆動電圧、トリガー信号、輝度調節信号を繋いでいるケーブルです。LCDケーブルと一体になっている場合とインバーター・ケーブル単体の場合があります。インバーター・ケーブル不良の診断は全体を取り出してインバーター側コネクターとマザーボード側コネクター間での導通チェックで行います。断線はしてても付いたり離れたりという状態があるので、導通チェックもケーブルにひねりを加えながら実施します。インバーター・ケーブルの断線により駆動電圧がGND(グランド)とショートした場合は、マザーボード側の電源供給ラインのヒューズが飛んでしまう事があります。特に顕著なのはレッツノートシリーズで、元々インバーター・ケーブルに断線し易い不具合があったらしく(現在は対策済み)断線するとケーブルのシールド(ケーブルを覆っている布製のカバー、導電性がある。)間でショートし、シールドの一部が焦げている場合が良くあります。この場合は、インバーター・ケーブル(LCDケーブル一体)の交換とマザーボードのヒューズ交換が必要です。

その他の原因としては、液晶パネルの開閉スイッチの動作不良で液晶が閉じた状態を誤検知してしまう場合がありますが、最近は少ないです。

バックライトの劣化により、インバーターが故障し回路がショートしたためマザーボード側のヒューズが飛んだという事例もあります。
以前修理したNEC Lavie LL800/Kですが、診断の結果、インバーター不良と判明。また、バックライトも2灯式の内片側が点灯せず、陽極側のバックライト・ケーブル及び固定用のシリコンゴムのキャップが焼けた状態でした。かなり重症です。インバーター、バックライト、バックライト・ケーブル及びシリコンゴムキャップを交換し電源を入れてもバックライトが点灯しません。マザーボード側のチェックをした結果、マザーボード上のインバーターの駆動電圧ラインに入っているヒューズが切れているのを発見しました。本体側の回路が無事な事を祈りつつ、ヒューズを交換したところ無事にバックライトが点灯しました。

元のインバーターの良否を再確認するため、試しにインバーターを元に戻したところバックライトが点灯せずヒューズもまた切れた事からインバーターがショートしていると判明。マザーボード側のヒューズが切れた原因はインバーターとわかりました。インバーターを再び交換し、切れたヒューズも再度交換してバックライトの点灯を確認。悪い部分を全て直したので当分使えます。

また、最近の事例でもっと複雑な故障もありました。lenovo ThinkPAD SL500ですが、最初にインバーター不良が判明(単体のテストでもバックライト点灯後すぐ消灯)。バックライトの劣化を考慮しバックライトを交換しました。インバーターを良品と交換しましたがバックライトが点灯しないので、パソコンを分解し原因を確認したところインバーター駆動電圧供給ラインのヒューズが切れていると分かり、ヒューズを交換しました。電源を入れてみると、状況変わらずバックライトが点灯しません。「おかしいな」とかぶつぶつ言いながら、もう一度確認した結果ヒューズがまた切れており、テスターでマザーボード上を当たってみるとなんと電源ラインとGND間がショートしているのを発見。「これじゃヒューズも飛ぶなあ」と納得。ヒューズ周辺のチップコンを外しながらチェックした結果、電源とGND間に直接入っているチップコンがショートしているのを発見。このチップコンを外すと、電源ラインとGND間のショートは無くなるので、このチップコンを交換し、飛んだヒューズも換えてみたところ、無事にバックライトが点灯しました。マザーボード上のチップコンがショートした原因については、パソコン分解中にヒートシンクに埃がフェルト状に溜まっていたので(除去済み)、その事についてお客様に尋ねたところ「パソコンがかなり熱くなっていた」という証言を得ましたので、恐らく排熱が正常に行われず内部温度が上昇しチップコンが壊れたと予想できます。

経験上マザーボード側のヒューズが飛ぶ故障は圧倒的にレッツノートが多いです(ケーブル断線→ショート)。他の機種では、上記の様な例もありますが、ノートパソコンの画面が暗い症状の原因はバックライトまたはインバーターの故障が8割です。

記事:ダイヒョー

「ぱそこん修理屋のぼやき」

パソコン修理は「サウスプロジェクトチーム」

« バックライト交換てどこでも同じではありません。 (DELL Inspiron1520) | トップページ | キーボードの修理について »

パソコン・インターネット」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/514365/51014548

この記事へのトラックバック一覧です: 画面が暗い症状の原因とは:

« バックライト交換てどこでも同じではありません。 (DELL Inspiron1520) | トップページ | キーボードの修理について »

2015年8月
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31          
無料ブログはココログ

Amazon ウィジェット

  • ウィジェットC
  • ウィジェットB
  • ウィジェットA